よく本などで「酢」で大丈夫です。なんて書いてあったりしますが、そう簡単には いきません。
「酢」は酸、「苛性ソーダ」はアルカリ、ちょっと難しくなりますが、
中和するためには酸から発生する水素イオン(H+)とアルカリから発生する
水酸化イオン(OH−)の数がちょうどぴったりになることが必要です。

そして・・・?
そのイオンの数をぴったりにするには「酢」と「苛性ソーダ」の分子量からちょっと
した計算をし、その上で「この量なら中和が出来るよ。」という量が出てくるのですね。

更に更に、家庭においてある「酢」は化学で「酢酸」と呼ばれるものと違い、あれこれ
入れて、「食用」となっているものです。現実的には3%の酢酸しか入っていない のです。

そんな訳で、結論から言いますと、
「石鹸に使うために作った苛性ソーダ水溶液をこぼしてしまったり、廃棄しなければ
ならなくなった場合、家庭の酢で中和するにはものすごく大量の酢が必要になる」

ということです。

「お酢」を入れれば大丈夫、というのはある意味正しいのですが、量を考えないのは
間違いなのですね。とても現実的な量ではありません。

計算すると・・・
苛性ソーダ100gにつき「食用酢」では5g。
苛性ソーダ500gなら「食用酢」25g。

これって・・・・家計を圧迫しませんか?(^^;)

やはり「お酢」ではダメ!とするのがいいようです。