ここでは簡単に石鹸の作り方を紹介します。
今回作るのは、ちょっと遊びも交えまして、グラデーションの入ったグレイ&ブラックのマーブル石鹸です。

器具・用具                               油
軽量カップ(2個)                   レシピによって油の配合は違いますが、今回は450gの油量です。
ボウル(ステンレス製)2個
ポリプロピレン製ビーカー(2個)                    水分
温度計(2本)                     今回は精製水の代わりにカモミールティと牛乳を使いました。
泡だて器(1本)                    水分量の半分をカモミールティ、もう半分を牛乳にしています。
湯煎用鍋                        先に苛性ソーダとハーブティで水溶液を作っておいて、後で牛乳を
ゴムべら(1個)                    入れます。ハーブティの効果はほとんど望めませんが、苛性ソーダが
ステンレス製マドラー(1本)              ハーブティと反応することで若干マイルドな石鹸になります。
デジタル計り(1個)
苛性ソーダ                              オプション
58g(鹸化率90%)                 エッセンシャルオイル・シークレイ・炭パウダー

  1.  

    デジタル計りは、写真のように何かを乗っけてから0gとすることが出来るので、何かと便利です。
    是非必要、という訳ではありませんが、もし買い換えをお考えならこういうタイプのものをお薦めします。


     

    レシピ全ての油を計り、ステンレス製のボウルへ入れます。
    この時、常温で液体状のもの、個体のもの、油の種類によって違いますので、湯煎にかけて油を溶かしておきます。
    湯煎は火を使いますので、苛性ソーダを出す前にお湯を沸かしてしまった方が安全です。油を計りながらお湯を沸かし、苛性ソーダを計る時には、湯煎にかけておける状態にしておくことをお薦めします。
     


     

    写真左、保護具。マスク、ゴーグル、手袋。手袋は作業がしやすいように薄手のもので、手首まで覆えるものが望ましいです。
    写真のものは苛性ソーダ20%までOK、と明記されていたもので、特売で100枚990円くらいでした。
    手袋をする時は、肌の露出を避けるために衣服の袖を手袋の中へ入れて作業して下さい。


     

    湯煎にかけて油を溶かしている間に、苛性ソーダ水溶液を作る準備をします。まず、精製水(水分)を計った後、少量を別の容器に取り分けておきます。(後で洗いこみをするため。)
    写真では左の容器が洗いこみ用、右の容器が苛性ソーダ水溶液用となっています。


     

    もう一方のビーカーに苛性ソーダを必要量計り取ります。この時慌てて入れたりすると、粉末が舞いますので、ゆっくりと、気をつけながら入れて行きましょう。
    換気を良くすることが大切です。換気扇は回しておき、なるべく換気扇の近くで作業を行って下さい。窓は開けておいても良いですが、風の強い日などは粉末が舞ってしまうので、閉めておいた方が良いでしょう。


     

    水溶液用に取り分けておいた水の中に苛性ソーダを少量ずつ入れて行きます。少量入れながらゆっくりとマドラーでかき混ぜ、溶かしながらまた少量入れて行きます。洗いこみ用に水分を取り分けているので、少々飽和状態になりますが、この段階では気にしなくても大丈夫です。
    (ちなみに、ちょっと乱暴な計算ですが、苛性ソーダは室温でほぼ同量の水に溶けます。)


      

    左、苛性ソーダを入れ終わったビーカー。この時点では、まだ苛性ソーダの粉末がついています。
    右、その粉末を洗うために取り分けておいた水でビーカーをまんべんなく洗うように水を入れ、それを水溶液のビーカーへ移します。こうすることで、左のビーカーに残った苛性ソーダの粉末を残さず水溶液に出来、また安全も確保できます。(これを洗いこみと言います。)洗いこみは少量ずつ数回に分けて行うと良いでしょう。


      

    左。苛性ソーダ水溶液。濃度は非常に高く、今最も危険な状態です。水溶液を作った時点で温度は65℃。ゆっくり溶かすと大体60〜68℃くらいに落ち着きます。70℃以上、80℃あたり、なんて水溶液を作らないようにゆっくりと気をつけて作って下さい。
    苛性ソーダの中にいきなり水ダァッと入れるとそんな状態になります。それは非常に危険なことだ、と頭に入れておいて下さい。
    右。洗いこみの終ったビーカー。流水にしばらくさらしておきます。(マドラーも一緒に)


     

    水溶液を作っている間に湯煎にかけていた油がきれいに溶けました。温度は50℃。
    苛性ソーダ水溶液が65℃ですので、同じくらいの温度になるまで待ちます。(冷たい水などで水溶液を冷やしても良いですが、私は待ちます。)
    待っている間に、レシピの整理、EOなどの香りのブレンド、オプションの用意などをしております。(水溶液とは別のテーブルでやってます。)


     

    油と苛性ソーダ水溶液がほぼ同じ温度(42〜45℃くらい)になったら、ボウルの中へ水溶液をゆっくりと入れながら泡だて器で混ぜて行きます。(ブレンダーをお使いの方もおられます。油の種類によってはトレースの出るのがかなり遅いものもありますので、どちらでも良いかと思います。)
    最初はけっこう真剣に混ぜて下さい。(←大変ですが・・・)


     

    左。だいぶ混ざって来ました。今回は牛乳を使いますので、この辺りで牛乳を入れます。温度が下がるのを防ぐため、これもゆっくりと少量ずつ混ぜながら入れて行きます。


     

    トレースが出ました。タネをたらしてみて、写真のようにすじが残るような状態になれば、もう型入れの出来るサインです。
    ここで型入れをすると、きれいな白い石鹸になります。
    オプション、EOやFOなどの香りはここで入れます。


     

    今回はちょっとイタズラしてマーブルにしますので、別のボウルにタネを少量取り、色をつけて(クレイなど)それを元のボウルに戻します。この時泡だて器でひと混ぜすると均一にきれいなマーブルになりますし、混ぜないでおくと不均一な面白い模様のマーブルになります。今回は不均一なマーブルで・・・(^^ゞ
    それから型に入れます。
    (・・・しかし今回のこのマーブル・・・・失敗だったかも・・・・−−;)


      

    型に入れたら、トントンと型を落とし、空気を抜いてやります。こうすることで、気泡が石鹸に入るのを防ぎます。
    気温や部屋の状態にもよりますが、私の場合はちょっと寒い所へ保管するので、お湯を入れた保温瓶を一緒に入れてやります。
    温度が急激に下がり過ぎると鹸化が進みにくく、固まらなかったりします。
    保温する箱は段ボールでも大丈夫ですが、この発泡スチロールの箱がなかなかよろしいです。(ただ、夏はちょっと・・−−;)


     

    箱に入れたら蓋をし、毛布などで包んでやります。
    ここからが我慢(笑)。24時間はそのままそっとしておいてあげましょう。次の日、型をちょっと引っ張ってみて、するっと離れるようなら型出しが出来ます。
    そうしたらカットして、一か月。また我慢ですね(^^)
    素敵な石鹸ができますように♪


      

    おまけ。今日仕込んだところなので、どうなっているか見られませんから・・・(^^ゞ
    左が均一なマーブル(になっていると思う・・・)
    右が不均一なマーブル。ちょっと面白い模様なんです(^^)


     

    さらにおまけ。ここで仕込んだ石鹸を型出しし、カットしました。
    なんだかマッシュルームのようなマーブルになりました(^^;)
    まあ、予想のつかない模様になるのがこのやり方の面白いところではあります。
    (でもだいぶ予想と違ったな・・・・・−−;)