PB法(ペットボトルシェイク製法) について考えてみました。


手軽で、手間いらず、洗い物も少なくてすむ、というメリット盛りだくさんの製法です。
ただし、幾つか注意点があります。


1.まず、ペットボトルの材質についてです。

材質はポリエチレンテフレタートというものです。
この頭文字を取ってポリ(P)エチレン(E)テフレタート(T)、PETと呼ばれています。
ほとんどが炭素と水素と酸素で出来ているため、燃やしても有害なガスが出ないので最近は重宝されております。

が、一つ問題が。
「アルカリには使用しないで下さい」と注意書きがついているのです(^^;)
http://www.shibakei.co.jp/sozai/pet.htm

ご存知のように、苛性ソーダはアルカリの中でもかなり強いアルカリ、「強アルカリ」
と呼ばれているものです。
ですから、このPB法で石鹸を作る時には「アルカリに弱い材質で作っている。」という
意識を持って下さい。

ペットボトルを使うなら、「一回きりの使い捨て」、これを守って下さい。

更に、PETボトルは中身によって強度が違います。

1)お茶などは高温で充填・殺菌し、それを冷まして行く、という過程を経ますので、
「耐熱」ということ、そして冷めるに従って中の膨張した空気が戻りますので減圧
に強くなければならない、とうことで「耐圧」、この二つを考慮して作られています。

2)炭酸飲料は常に二酸化炭素(炭酸)を発生していますので、中からの気体の圧力に
耐える必要があります。ですから「耐圧」を考慮して作られています。

この二つの飲料水を入れてあるボトルは「丈夫に出来ている」ということです。
ですから、PB法で石鹸を作る時は、このどちらかのPETボトルを使用して下さい。
そして、一回きりの使い捨て、として下さい。
その他ミネラルウォーターなどの薄いボトルは使わない方が安全です。

※最近は技術が進み、お茶でも常温で充填・殺菌が出来るようになって来たとのことです。
その際はボトルの強度を上げる必要がありませんので、ボトルの薄いものが出回り始めて
いるようです。御購入の際は一度触ってみて強度を確かめてみて下さい。


2.作業の途中のガス抜きはこまめに行って下さい。

気体は熱で膨張します。石鹸を作っている時はある程度の発熱があります。
ガス抜きをしないと、膨張した気体でボトルが破裂する恐れがあります。
忘れずに、面倒がらずに、ガス抜きをこまめに行って下さい。(破裂した事故例もある
そうですので・・・^^;)

以上をまとめてみます。

1)PETボトルは一回きりの使い捨てにする。
2)ある程度の強度を持ったしっかりしたボトルを使う。
3)ガス抜きをこまめに行う。

この3つに気をつけてPB法を楽しんで下さいね(^^)